ナノジーン育種の安全性
食品としての安全性
従来型の品種改良は、ランダムに起きる変化に依存するため、どの遺伝子にどのような影響が出るかは、実は正確に把握できていないのが実態です。
それに比べて、ナノジーン育種では、どのような働きを持つ遺伝子がどう変化したか、変化の過程が明確になるため安全です。実際、狙った遺伝子以外の遺伝子に変化(オフターゲット変異) がないことを確認しております。自然界でも起こり得る品種改良なので、安全性の面でも問題ありません。
【厚生労働省への届出】
厚生労働省の「ゲノム編集技術応用食品及び添加物の食品衛生上の取扱要領」 に基づき、遺伝子組換えに該当しないこと、また食品としての安全性について問題がないことを確認しており、同省に届出を行っています。
生物多様性への影響
ナノジーン育種で開発した魚が外海に逃げ出さないよう、飼育水槽は陸上養殖施設に設置し、様々な拡散防止措置を執っています。
例えば、水槽内に筒状ネット、排水溝に二重のネットを設置することで、合計三重のネットを完備。魚の発育ステージに応じて目合いを変更すると共に、毎日こまめに掃除・点検を実施しています。
※なお、繁殖用の親魚の水槽では、必要に応じて、別に卵回収用の小型水槽(卵回収装置)を設置し、水槽外への卵の流出を防止しています。また、精子は、海水中ですぐに活性が失われ、外海に到達するまで受精能力を保持できないことを確認しております。
【農林水産省への届出】
農林水産省に対しても、生物多様性影響などの観点から問題がないことを確認しており、同省に届出を行っています。