ナノジーン育種とは
これまで品種改良では、自然に、あるいは放射線や化学薬剤を用いるなど人為的な方法で起きた突然変異が利用されてきましたが、 ランダムに遺伝子の変異が発生するのを待つため、およそ30年の時間を要します。目まぐるしく変動する地球環境の中で、人々のニーズに応え、タンパク質不足の解消を目指すには、圧倒的に時間が足りません。
そこで私たちは、ゲノム編集技術を水産物に適用し、超高速の品種改良を行うことにしました。そして、ゲノム編集食品ベンチャーや関係団体と相談の上、「欠失型ゲノム編集」(SDN-1、すなわち品種改良に分類されるもの)を「ナノジーン育種」と名付けることにしました。
10億分の1("ナノ")の、ごくわずかな遺伝子("ジーン”)にのみ働きかけることによって行う品種改良(”育種”)という意味が込められています。